祖母は喘息がひどくなるまでは毎日着物を着ていました。
今ではあまり見かけなくなった「お端折りのある長襦袢」を着ていました。
襟、足袋はいつも真っ白。色半襟、色足袋は履いてた記憶がありません。
かろうじて、真冬にえんじ色のコールテンの足袋を履いていた記憶がありますが、基本は真っ白でした。
- 祖母の「晴れ着」と「ケの着物」。
- 先日見た動画で語られていた「毎日着物を着て過ごす人」の着物の着方。
- お端折りのある長襦袢を着てみたい。
- 今の私が来ている着物。
祖母の「晴れ着」と「ケの着物」。
「ハレとケ」は死語になったのでしょうか?
Wikipediaには登録されているようです。まだ「死語」ではないようです。
祖母は大正生まれで94才で亡くなりました。
私が物心ついたころは毎日着物を着て生活していました。
「ケの着物」とは普段着のことです。
濃紺の無地の着物にえんじ色の半幅帯を矢の字に結んで帯締めをしていました。
帯締めの色までは忘れてしまいました。
他にどんな普段着を着ていたのか全く記憶がありません。
色鮮やかな物は持っていなかったと思います。
暑いときはエプロン、寒くなるとかっぽう着を着ていました。
祖母の息抜きはたまに出かけた帰りに呉服屋さんに寄って反物を見せてもらいながらおしゃべりを楽しむことが含まれていました。
ご近所の祖母世代の女性はほぼ着物で過ごしていたので、「おばあちゃんは毎日着物を着ている。」と言うのはどこのおうちでも珍しくなかったと記憶しています。
晴れ着と言っても「祖母の正装、正装」なので派手な物はありませんでした。
羽織も短くてお下がりでもらうには短すぎました。
単衣の時期に祖母の着物を欲しいと言って何枚か羽織らせてもらいましたが、私が一番気に入った小紋は祖母が「まだ、あげられないわぁ。人間国宝のお着物だもの」と言っていましたが、一体誰だろう???謎すぎます。
とてもシックな小紋でした。地色はまたしても濃紺。文様は忘れてしまいました。
多分、最初は袷で仕立てたのではないかと思っています。
八掛が擦り切れて単衣にしたのではないかしら?と今となっては答えてもらえませんが想像しています。
先日見た動画で語られていた「毎日着物を着て過ごす人」の着物の着方。
先日見た動画で関東のどこかの呉服屋さんの店主さんがYouTubeでお話されているのを聞いていました。
その呉服屋さんのお客様の中に「毎日着物で過ごす女性」がいるというお話で、お洋服の方がかえって疲れるとおっしゃっていると言っていました。
そんなものかなぁ・・・私はまだその域には達していないわーと思て聞いていました。
最後まで聞いていたら、家にいるときは着物を着て伊達締めを締めるところまでで帯は締めないで過ごしているとおっしゃっていました。これはちょと謎です。一人暮らしなのかしら?と思いました。
家族がいたら「着物に伊達締め」で過ごすのはなんとなく違和感を感じました。でも、毎日着ているといかに楽に着るかを考えると思うので、今、感じている違和感はそのうち薄れるのかもしれません。
ご近所を歩くときは半幅帯を締めるらしく、半幅帯でほとんど間に合ってしまうような印象でした。あの動画は再見しようと思っています。
お端折りのある長襦袢を着てみたい。
祖母のまねをして「お端折りのある長襦袢を着てみたい。」と言うのが私の希望です。
襦袢地の長さを確認しないと「お端折り」は出ないと思うので呉服屋さんか、着物の先生に相談してみようと思っています。お端折りがあることでウエストの補正が必要ない場合も考えられます。
手持ちの長襦袢がいくつかダメになってきてどうしても新調しないと「着る物がない!!」と言うときに再度考えてみようと思っています。
真っ白な長襦袢が正絹だったのか、木綿だったのかは覚えていません。
腰ひもなどの紐類もほぼ淡いピンクだった気がします。時々淡い黄色のお紐があったようななかったような・・・
今の私が来ている着物
このところ「絹」のお値段が高騰していると着物の先生から教えてもらいました。
身内のお祝い事もこじんまりと内輪だけになることが多いのと、私にはコルトとガラちゃんが家族なのでお祝い事はこの先はないと思っています。
あったとしても「晴れ着」は手放したので色無地と袋帯ぐらいしか「正装」はありません。「盛装」は持っていません。
普段は小紋か紬というまるで着付けの教科書みたいなことを書きますが、大島は軽くて着やすいです。若いときや柔らか物が好きでしたが、今は柔らか物と紬は五分五分です。
インスタグラムのハッシュタグには「おうち着物」と言うのがありますが、皆さん綺麗に着ていらっしゃって、私の「てきとーな着姿」をポストする気にはなれません。
呉服屋さんで反物から着物を仕立ててもらうことは今後はなくて、今ある物を着まわして過ごせればいいなぁと思っています。
祖母が遺してくれた着物や、手放しきれなかった思い入れのある着物や帯を大切にして着倒したいなぁ・・・できるかしら?木綿の着物なら最後には雑巾になりますが、正絹の着物は最後は小物を作るぐらいしか思い浮かびません。
今から、小物を作る勉強もしておこうかなぁと絽ざしがあるのに、よそ見をすることも多々あります。
私の着物を引き継いでくれる人をそのうち探してみたいと思っています。