絽ざし(絽刺し)を知っている方は少ないです。昨年(2020年)はフェリシモさんが「加賀指ぬき」と「絽ざし」の月一定期便を始めたようです。
歴史を遡れば天平の昔に中国三大刺繍の流れから・・・となんだか難しくなります。
それはそれとして、足掛け10年ぐらい続いている「ひとりでも楽しめる趣味」です。
- 出会いの作品
- 歴史はあっても認知度は低いです。
- このまま滅んでしまうのかなぁと思うとちょっと寂しく悲しいです。
出会いの作品
写真のリップケースとちょっと変わったあぶらとり紙のケースに配された絽ざしです。
二十年ぐらい前だったと記憶しています。もしかしたら、まだ20世紀だったかもしれません。いかんせん古い記憶なので「一目ぼれして頂いた。」と言うことだけは覚えています。
着物好きのオフ会のような集まりでした。
それぞれ要らない着物や帯などを持ち寄って「貰ってもらう会」のでした。フリーマーケットのようにお金が絡まないところが良かったです。
一枚の着物に複数の欲しい人がいればじゃんけんで勝った人が受け取るというわかりやすいルールでした。
その中に紛れていた「絽ざし(絽刺し)」を見つけて「これはどうしても頂きたい。」とお願いして手元に来ました。
この絽ざしと出会わなかったら私は多分「絽ざし(絽刺し)」を知ることがずいぶん遅くなったのではないかと思っています。
歴史はあっても認知度は低いです。
以前はGoogleで検索するとWikipediaがありましたが、今は無くなっています。誰かが削除したのか不明です。そのままで良かったのにと思っています。
「絽」という字を「ろ」と呼んでもらえないことが多いです。「糸へんにお風呂のろです。」と説明すると変わってもらえることも多いですが、実物を見たことがあるという方はなかなか出会えません。
天平時代から存在する刺繍で、東大寺の敷物にはいまも絽刺しが残されていると教えてもらいましたが、実際に見ていません。ただ、大河ドラマのワンシーンで使われたことがあります。戦国時代でした。
庶民が楽しめるようになったのは明治、大正の頃と聞いています。
絹の絽の生地に絹糸で刺繍をします。他にも規則がありますが大きく分けると、日本刺繍は中心点から放射状に糸を刺せますが、絽刺しは横か縦かに進むだけで斜めに刺すことはできません。
細かいですがわかりやすいような気がしたので載せてみました。
このまま滅んでしまうのかなぁと思うとちょっと寂しく悲しいです。
先月、お茶を通じて知り合った友人とチャットで話しました。
お茶も形式を変えながら続くのなかぁ?と私が問いかけたら、茶道人口は減るばかりだけど止めようがないから見守るしかないと言っていました。
茶道人口とは比べ物にならないくらい絽ざし人口は少ないです。このまま自然消滅していくのかなぁと考えたり、細く長く続いてほしいと思ったりしています。
マイナスを書き出したらきりがないので作りたいもの、作れるものに注力したいです。
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